2023年8月31日木曜日

充電式掃除機の電池を交換してみた(Ni-Cd→Ni-MH)

 こんにちは。技術部のチュータローです。

我が家の家電品は、修理しながら長く使い続けている物が多いです。その一つ、

充電式掃除機の電池交換をしてみたので書きます。


この掃除機は、通販生活で2008年に発売されたマキタ社製4075Dというものです。

もう15年も使い続けていることになります。特筆して高性能というほどでもなく、

最新式に比べれば全く物足りませんが、まだ元気に動いているので、食卓の下など

ちょっとしたゴミの除去に重宝しています。

充電式ということで、何度も充電・放電を繰り返していると、電池が劣化して、

ちょっと使っただけで電池切れしてしまいます。

内蔵電池の仕様は、非公開ですが調べると、7.2V・1.3Ahのニカド(Ni-Cd)電池

でした。

ありがたいことに、通販生活モデルの充電式クリーナーは、公式に自分で電池交換

できることになっており、いまだにこの4075D用純正電池が通販生活サイトから

購入できます(現在¥5335)。私も5年以上前に一度、このクリーナーの電池交換を

したことがあります。

今回も同様に純正のニカド電池を交換すべきところですが、最近あまり世の中で

ニカド電池を見なくなったこともあり、純正電池以外の選択肢ができないか、

この際考えてみます。


ニカド電池は、内部抵抗が小さく大電流を流せるため、モーターなどパワーの必要

なものを動かすのに向いているほか、零下20℃程度までの低温でも性能を維持

するので、ワイヤレスの工具などに使われていました。

しかしその後、電圧が同じで性能の高いニッケル水素(Ni-MH)電池が普及しニカド

電池が使われなくなってきました。ニッケル水素電池よりニカド電池が劣っている

点としては、正常な使い方で充放電を繰り返してもだんだん充電容量が減っていく、

メモリ効果(容量が残っている状態での充電を何度も繰り返すと充電容量が減る

現象)が出やすい、有害なカドミウムを使用している、など数多いですね。


※現在は更に性能の高いリチウムイオン電池が普及してきましたが、ニッケル水素

電池と比べて電圧や充電仕様がかなり異なるので、単純な置き換えは難しく、ここ

では検討対象外とします。


調べるほどニッケル水素電池の方がメリットあります。ではニカド電池をニッケル

水素電池に置き換える場合の懸念はあるでしょうか。その結果、充電の制御がニカド

電池とニッケル水素電池で異なる様です。電池電圧が同じでも電流値や充電終了

基準といった電池の仕様が異なるので、当然かもしれません。また充電の方法も、

ゆっくり長時間かける方法や急速充電などいくつかある様です。このためネットで

調べると、安全側の考えに基づいて流用はNGと書かれたものがいくつか見られ

ますが、理由が添えられておらず本当に流用できないか判断できません。一方、

ニカド電池の充電機能をそのままニッケル水素電池に使ってうまく使えるとのコメ

ントも見られます。相性次第で流用出来たりできなかったり、ということでしょう

か。モヤモヤが残りますが、とりあえずペンディングとします。


※元の仕様とは異なる種類の電池に交換して充電すると、過充電となる可能性が

あり、電池が破損するだけでなく、電気回路が破損したり、最悪は発火・火災の

恐れがあります。実際に交換する場合は、自己責任でお願いします。この記事は

個人での交換をお勧めするものではなく、この文章を基に修理したことにより発生

した、如何なる負傷・損害等の責任は負いません。


ということで、マキタ社製4075D用の交換用電池をネットで探すと、後継機種用が

多数見当たりますが、4075D用を謳っているのは古い機種のせいか僅かしかありま

せん。私は、ロワジャパン製678150-5-Hというニッケル水素電池製品を選びました。

Yahooショッピングで¥2400。純正電池の半額ほどです。7.2V3.5Ahであり、純正

電池より2倍以上の容量ということになります。最大の関心事である充電に関して、

不具合がないか口コミ等で情報を探したところ、特に充電に関する問題は起きて

いない様ですので、自己責任の前提で購入することにしました。

それでは電池交換します。掃除機のお尻に、表示はありませんがスライドしてほし

そうな蓋があります。簡単には開かないので、小さいマイナスドライバーなどで

ゆっくりこじ開けます。

本体内に格納されている電源ケーブルを外に出してから、ケーブルを引っ張り

ながら電池本体を取り出します。

電池側のコネクタの爪を押してコネクタを切り離します。

取り出した電池を見ると、単2型電池を6本直列に繋げてあり、温度センサーと

思われる素子がコネクターに接続されています。新しい電池は黄緑色のフィルム

に覆われていますが同じような構成になっている様です。

使用済み電池は、前述の通り有害なカドミウムを含んでいるので、絶対に可燃・

不燃ゴミで捨ててはいけません。地元の回収方法を調べて廃棄します。なおマキタ

社の営業所に持ち込めば廃棄してもらえます(町田近辺ですと、相模原市中央区

富士見にあります)。


新しい電池をコネクターに繋げ、本体に挿入して、ケーブルを収納します。

蓋を取り付けて、交換完了です。

スイッチを入れて動作確認します。新品電池には予め充電されている様で、問題

なく動作しました。電池メーカーの説明では、取付後すぐに満充電し、通常使用

で残量が空になるまで使用し、再度満充電して、これを3~5回繰り返すことで、

以降も健全に電池が動作するとされていますので、さっそく充電します。

とりあえず充電できています。前述のように、異なる仕様の電池を充電するので、

極端な加熱や最悪発火の恐れがありますので、初回充電時は異常がないか特に

注意します。私の場合は大丈夫でしたので、注意しながら当面使い続けてみます。

掃除機のパワーも復活し、寿命が延びました。充電時の注意は継続しなければなら

ないものの、これから身の回りのちょこっと掃除に使いたいと思います。では。

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