こんにちは。技術部のチュータローです。
今回は、こたつにヒーターを取り付けた際の顛末を紹介します。
すっかり寒くなった今日この頃。我が家では、冬の暖房はガスFFヒーター
や電気ストーブを使っており、普段こたつは使っていません。10年ほど前
まで使っていたこたつは、老朽化したヒーター部分を廃棄して、折り畳み
テーブルとしてたまに使っています。
ここにきて、家人が久しぶりにこたつを使いたくなり、交換用ヒーターを
買ったので取り付けてほしい、とのリクエストを受けました。ネットで5
千円程度で売っているものです。
自分で選んだヒーターではないので、本当に取り付けられるか確証がない
状態です。本当に取り付け可能でしょうか。一番気になるのがサイズです。
新しいヒーターのサイズは29cm×29cmです。こたつ机のヒーター取り付け
部分を測ると27cm×34cm。嫌な予感が的中、サイズが合いません。これは
返品して27cm×34cmのヒーターに交換しなければと思い、ネットで当該
サイズのヒーターを探してみましたが、なぜか見当たりません。よく調べ
ると、このサイズは旧規格であり、2000年頃にヒーターの標準サイズは
29cm×29cmに標準が変更された様です。旧サイズは今は全く販売されて
いません。
こうなると、古いこたつ机に固執せず新しいこたつ机を買うのが手っ取り
早いのですが、どうにか取り付けられる手段がないかと思い、更にネット
で調べてみました。取付ネジの変換金具を使って取り付けた2~3の過去
事例が見られましたが、金具の市販品が見当たらないのとヒーター取付
位置が低くなってしまうのでいまいちです。こたつ机のヒーター取付支柱
の位置が27cm→29cmに広がりさえすればいいのです。そうか、机は木製
だから、「のみ」で木工加工すればいい。それをやってみることにしま
した。
ということで、ヒーター取付支柱を取り外すために、丈夫な木で出来て
いる外枠を外します。外枠は四隅の金具で固定されており、この金具は
折り畳み脚部にもつながっています。
この金具は、ボルトと木ネジで固定されていたので、レンチとドライバー
で簡単に外れました。なお、後の組み立て時に位置関係が狂わないように
外枠四辺に数字を割り振って、その数字を記入したメンディングテープを
それぞれに貼り付けてあります。
続いて、外枠四辺のうちヒーター取付支柱とつながっている二辺を支柱か
ら分離します。結合部は「ほぞ」と「ほぞ穴」の組み合わせとなっており、
木工ボンドで固定されていますが、ボンドの経年劣化でほとんど固定に
関わっておらず、外枠を軽く叩くとヒーター取付支柱からポロリと外れま
した。
そして、ヒーター取付支柱2本を外します。これらはヒーター取付に関わ
らない支柱とクロスする部分で釘付けされています。先に支柱同士を叩い
て分離し、残った釘を叩いて取り外します。
これで木の分解が終わりました。木工加工作業に移ります。
まずヒーター取付に関わらない支柱について。ヒーター取付支柱との交差
場所が10mm外側にずれますので、その分だけ交差部分の溝を追加で削りま
す。
次にヒーター取付支柱に、ヒーター取付用穴を開けます。旧規格ヒーター
はヒーター左右に1か所ずつでしたが、現行規格ヒーターは左右に2か所
必要です。寸法仕様に従って、新しい穴4か所をドリルで開けます。
後の組み立てを簡単にするために、この段階でヒーター取付支柱にヒー
ターを取り付けます。
これをヒーター取付に関わらない支柱に乗せます。溝を広げたのでうまく
乗りました。交差部分の釘固定は省略しました。
最後の加工として、外枠のほぞ穴4か所を外側に10mmずつ広げます。
ほぞ穴を広げた外枠をヒーター取付支柱に取り付けます。ほぞ穴とほぞに
木工用ボンドを付けてはめ込みます。
元のはめ込み位置に穴が残っています。本来は木片等で穴を埋めた方が
机の強度が増しますが、今回は省略しました。
ここまで幸いうまくいきましたので、机の四隅に脚部と金具を取り付け
ます。
これでほぼ完成ですが、今回取り付けるヒーターの上部鉄板が直接机に
接触しないように「ハードボード」を取り付けることとされています。
ホームセンターでベニヤ板等を買って所定寸法に切るべきところですが、
意外と高価です。ホームセンターをいろいろ見回して「タイルカーペッ
ト」を利用することにしました。事務所などの床に敷き並べる正方形の
カーペットです。燃えにくい加工がされており1枚300円程度。ちょっと
柔らかいですが案外固いので、これにしました。290mm四方に切って、
ヒーターの天面に乗せます。
最後に電源ケーブルを配線して、完成です。強度の遜色なく、通電して
きちんと加熱できました。ヒーター上部もほとんど発熱はなく問題なさ
そうです。
こたつ布団を掛けてこたつ板を乗せて、使用開始です。快適に使えます!
とはいえ、私はもはやこたつ生活に慣れていないので、使うのは専ら
家人。気が向いたら私も使おうかと思っています。
では。
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